介護の仕事は、そのハードさに注目が集まることが多いのだが、実際に介護業界で働いている人々にとって、介護の仕事とはやりがいを感じることができる仕事なのだ。また、ひとまとめに介護職と言っても、働く形態が「老人ホーム」だったり「訪問介護」だったりという場所の違いよって、仕事内容は大きく異なってくる。加えて、事業者の経営方針の違いも仕事のやり方にはかなり影響を与えるのだ。
介護の仕事内容には、利用者に直接「ありがとう」という言葉を言ってもらえるという特色があり、何気ない日常の暮らしをサポートしていくことが非常に重要であることもやりがいを感じる大きな要因と言えるだろう。加えて、高齢者の介護とは、「社会全体で高齢者を支え合う仕事」でもある。
その例として、高齢者が介護サービスを選択し利用することで、高齢者の自立を助けることができる点を見落とすことはできないだろう。在宅でデイサービスを利用し、ヘルパーに家事を手助けしてもらいながら、自分のできる範囲で自立した日常を維持する。または、施設で理学療法士の指導を受けることで、歩行の仕方を学んで訓練していきながら運動機能の向上をはかるといったことを通じて、高齢者は心身共に健康ですこやかな生活を送ることが可能となるのだ。そのための一番身近な存在として、きめ細かく支援をするのが介護職の仕事であり、やりがいでもあるといえるだろう。つまり介護の仕事のやりがいとは、人の役に立っているという確かな実感を持つことができることなのだ。