介護の仕事に携わっているうちに、やりがいが何であったかわからなくなることは珍しくない。人の助けになる仕事だという認識を持ってやりがいがあると思っていたり、社会貢献になるから良いと考えたりしていたものの、働いているうちに認識が薄れていってしまうことは多いようだ。
そのときに考えると良いのが家族のことであり、別の視点からやりがいを見出していくと介護の仕事に再び興味を持てるようになりやすい。実生活と介護の仕事をつなげて考えるようにして、仕事を通して家族により貢献できるようになることを目指すと良いのである。身近な存在である家族のためになると考えると、仕事に対してやる気が出てきやすくなるだろう。
介護現場で行っている仕事の大半は、家事や家族とのコミュニケーションに役立つものであり、両者をつなげて考えるのはそれほど難しいことではない。利用者の様子をよく観察する習慣ができると、自宅では家族の様子をよく見て何を求めているのかを察するのが常になってしまう人もいるようだ。家族から感謝されるようになると、もっと家族に喜ばれるようになろうと考えるようになりやすい。それが仕事への意欲を増すのにつながるのである。
また、両親の介護が必要になったときに自分で介護を担えるというメリットもある。両親にとっては最大の親孝行になるので、将来的に両親に感謝を示すことを目指して充分に介護スキルを高めようと決意するのも良い方法となるだろう。